統合基幹業務システムの略であるERPは、IT社会に光をもたらしてきた。人口減少が進む日本におけるビジネスの課題点の1つは、グローバル化することである。
しかし、それぞれの国で管理を独立して行うと不正などのリスクが伴う。そのため、情報を1つにまとめ管理することが必要である。
ERPは情報の一元化に適しており、業務の効率化にもつながる。ERPはグローバル企業の約80%を支えていると言われている。従来の方法である独自でシステムを開発するスクラッチ方式では、情報を一元化するのに数年を要する。
しかし、ERPであれば1つのシステム内で管理できるため、より早く対応することが出来る。グローバル化とともにクラウド化も進んでいるが、ERPはクラウド化のニーズにも柔軟に対応しており、低コストでシステムを構築することが可能である。
ERPエンジニアは、ERPの導入を専門として仕事をする。ERPは業界により専門用語が全く異なるため、ERPエンジニアはただERPの知識を持っているだけでは、企業が欲しがる人材になるのは困難だ。
自分に新たな付加価値を見出すことが必要である。システムに通じることだけでなく、業務内容や目的も理解し、クライアントの要望に応じて具体的なアイデアを出し、提案することなど幅広い知識が必要である。
ERPエンジニアは企業の根幹となるシステムを受け持つため、企業の経営や業務プロセスに接することも多いのは特徴の1つだ。その経験を活かし、コンサルタントとして幅広い職種でキャリアアップしている者も多い。もし、このような活躍をしたいのであれば、まずはERP関連の身につけるべき基本的な知識と今後の動向などを探り、目標を設定して行動に移すといいだろう。